トーンが揃った鮮やかな配色

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インテリア以外でも役に立つ「色の基本」

私たちが見ている全てのものには必ず色があります。
インテリアシーンではもちろん、洋服や料理などにおいても色は非常に重要です。

普段はなんとなく色を見たり、選んだりしているかもしれませんが、実は色にはしっかりとした「理論」があります。
世の中に出回っているプロによるデザインは基本的に色の理論に基づいているものがほとんどです。

そして実は、色の理論は私たちの実生活でも大いに活かせるものです。
デザイナーでなくとも「この色に合うのは何色だろう?」と誰しもが思ったことがありますよね?

その際に役に立つのが色の理論です。

本記事では、私たちにとって欠かせない「色」の理論の基本の部分を解説していきます。
ちょっと知っているだけで、インテリアシーンではもちろんのこと、色を用いるあらゆる場面で応用できます。

とにかく知っておいて損はありません。

色を作る3つの要素

それでは色について学んでいきましょう。
まずは色を知るうえで欠かすことのできない基本要素である、色相、明度
、彩度
の3つについて解説します。
この3つの要素によって一つの色はできています。

12色相環

1. 色相とは?

色相とは、赤や青、緑といった色みの種類のことです。
代表的な色を円状に並べた合わせたものを、いわゆる色相環といいます。
画像では最も一般的な12色相環を使っています。

2. 明度とは?

明度とは色の明るさの度合いのことをいいます。
明度は高くなると白っぽくなり、逆に明度が低くなると黒くなります。

3. 彩度とは?

彩度とは色の鮮やかさのことをいいます。単純に色(色相)の濃さと捉えても問題ありません。
彩度は高くなると発色が強くなり、低くなるとだんだんグレーっぽくくすんできます。
彩度がゼロになると色味のないグレーになり、これを無彩色と呼びます。(いわゆるモノクロの色です)

色の組み合わせ(配色)の基本

こちらはより実践的な部分ですね。
色の理論によって、調和する色の組み合わせ(配色)はというのはある程度決まっています。
ここでは代表的な配色方法3つを解説します。
どれもシンプルで、活かしやすいものなので覚えておきましょう。

類似色・補色・反対色

1. 類似色とは?

類似色とは、色相環で隣り合った色の組み合わせのことをいいます。
似た色同士なのでメリハリにはやや欠けますが、調和しやすく初心者でも用いやすい配色方法です。
インテリアにおいても失敗しづらい配色になります。

2. 補色とは?

色相環で正反対の位置にある色同士をいいます。お互いの色を引き立て、インパクトのある配色になります。
広告など目立たせたい場面でよく使用されますが、インテリアでは難易度が高めです。

3. 反対色とは?

補色のように正反対ではなく、片方の色の両隣に位置する色を用いる配色方法です。
補色よりも調和しやすく、鮮やかな色合いになります。
補色よりも難易度が低く、初心者でも用いやすい配色方法です。

色選びで特に重要な要素【トーン】

トーンとは、前述した明度と彩度を組み合わせで、色の調子を表すものです。よく色調とも言われますね。
こちらはトーンを表したイラストです。

トーンを表したイラスト
出典:web creators manual

見ているとなんとなく感じると思うのですが、色の印象はトーンの違いによって全然違います。
トーンの違いによって全体的な見え方がかなり変わってくるので、色選びにおいて重要なポイントです。

トーンが揃っていないと見苦しくなることも

複数の色を選ぶ際は、基本的に同じトーンかそれに近いトーンで色で揃えれば、調和しやすく失敗しづらくなります。
たとえ彩度の強いカラフルな色を複数使っていても、トーンが揃っていると調和しているので見苦しく感じることはありません。
逆にトーンがあまりにも違う色同士の組み合わせだと、ごちゃごちゃして見苦しくなるので注意が必要です。

複数色でも近いトーンでだと目がチカチカしない

こちらのサイトでトーン別の与える印象がわかりやすく解説されていましたので、みなさんも是非見てみてください。
【外部サイト:カラーデザインの基本。トーンを理解する!

知っておくと役に立つ【色が与えるイメージ】

色には、あるイメージを膨らませたりする効果があります。
そしてその色が与えるイメージは、それぞれの色によってある程度決まっています。

色が与えるイメージは、インテリアを含むあらゆるコーディネートや、デザインに深く関わるものなので知っておくと良いですね。

暖色と寒色のイメージ

暖色と寒色については一度は聞いたことがあると思います。
色が持つイメージの基本中の基本ですね。
赤系の色を暖色といい、青系の色を寒色といい、どちらも温度を感じさせる色です。

【暖色】
暖色
赤、ピンク、オレンジ、黄色などの色相が暖色にあたります。
太陽や火を連想する色といわれ、その名のとおり暖かいイメージを連想させます。
興奮色ともいわれ、人の心を高揚させたり、食欲を増進させる効果があります。

【寒色】
寒色
青、ネイビー、青がかったグレーなどの色相が寒色にあたります。
水を連想させる色といわれ、寒い、涼しいなどのイメージを連想させます。
鎮静色ともいわれ、心を落ち着かせたり、食欲を減退させる効果があります。

【中性色】
中性色
暖色にも寒色にもあたらない温度感がはっきりしない色を中性色といいます。
緑系の色、紫系の色がこれにあたります。
中性色は組み合わせる色によってイメージが変わります。

個々の色が与えるイメージ

個々の色が与えるイメージもある程度共通しています。
インテリアでよく用いられる6色に絞り、解説します。

【黒:男性的】
重いイメージ、冷静、高級なイメージ

【赤:暖かい】
活発なイメージ、気分を高揚させる、愛を連想

【緑:自然】
自然的、リラックスさせる、体にやさしい

【ネイビー:固い】
知的なイメージ、大人的、誠実なイメージ

【青:冷たい】
誠実なイメージ、精神を落ち着かせる、爽やか

【茶:大地】
歴史を感じる、信頼感、温もりがある

まとめ

ここまで参考になりましたでしょうか?

色の理論は、普段普通に生活していても知る機会が少ないと思います。
私はたまたま専門学校の授業で学ぶことができましたが、普通、仕事がデザイン関係でもない限り、「この色のトーンだと〜」なんて学びませんよね?

ですが、色の理論はインテリアはもちろん、生活の様々なシーンで活かせる、本来は私達にとても身近なものです。
デザイン界隈の人しか知らないのは勿体ないですし、是非共有したいなと思っていました。

ここで共有したことが少しでも、みなさんのお役に立てれば幸いです。
以上、インテリア以外でも役に立つ「色の基本」でした。

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