ラグでよく見かける不織布って一体どんなもの?
ラグの裏地などでよく見かける不織布(ふしょくふ)ですが「一体何なの?」「どんな意味があるの?」と気になっている方は少なからずいらっしゃると思います。
裏地に不織布を使っていたり、使用していないラグももちろんありますね。
よく「不織布を使用しているので床が傷つかない」とか「不織布は温かい」なんて言われますが、それが本当なのかも気になりますよね?
私もインテリアを学ぶまでは、よく耳にするものだったので気になっていました。
(ちなみに私は、恥ずかしながら見始めた頃は「ふおりふ」と読んでいました。笑)
本記事ではそんな疑問にお答えするべく、不織布とは一体どんなもので、どんな効果があるものなのかを解説していきます。
不織布ってどんなもの?
不織布とは、ズバリ織られていない布のことを指します。実は名前のとおりだったんですね。
不織布(ふしょくふ)とは、繊維を織らずに絡み合わせたシート状のもの(JIS L0222では、紙、フェルト、編物を含まない)をいう。
一般にシート状のものとして代表的な布は、繊維を撚って糸にしたものを織っているが、不織布は繊維を熱・機械的または化学的な作用によって接着または絡み合わせる事で布にしたものを指す。
出典:Wikipedia
「織られていない布」だけだとイメージしにくいかもしれませんが、要はフェルトです。(フェルト懐かしいですね…)
厳密には違うものですが、ほとんど同じと考えても問題ありません。
不織布には保温性、濾過性、通気性に優れているという特性があります。
さらに複数の素材と柔軟に組み合わせることができるので、さまざまな機能をつけることができます。
安価で大量生産ができ、複数の素材を簡単に組み合わせることができることから、ラグの裏地だけでなく、衣料品やフィルターなど幅広い分野で用いられています。
身近なものだとマスクやスーツカバーなんかは不織布を使用していますね。
不織布を用いたラグにはどんな効果がある?
最近のラグは、ほとんどが裏地に不織布を使用していますね。
それは不織布を裏地を用いることで、さまざまな良い効果が生まれるからなんですね。
ここでは5つの効果を紹介します。
1.保温性がアップ
マスクをイメージするとわかりやすいのですが、マスクしてると顔周りが温かく感じますよね?
あれは不織布の適度な保温性が熱を閉じ込めているからなんですね。
もちろんラグでもその効果を発揮し、ラグに適度な保温性をもたらしてくれます。
2.通気性が良い
保温性が高い不織布ですが、同時に適度な通気性も持ち合わせています。
こちらもマスクをイメージするとわかりやすいですね。(ちゃんと呼吸できますからね…)
通気性の良さは、ラグ・カーペットには必須とも言える効果で、湿気がこもりにくいので夏や梅雨も安心ですね。
3.床を傷つけない
不織布が裏地のラグは、不織布自体がかなり柔らかい素材なので床を傷つけにくいといった効果があります。
というのも例えば裏地が麻張りのラグだと、麻が硬めで丈夫な素材なので床を傷つけてしまう恐れがあるのです。
ですが、これは裏を返せば耐久性に劣るとも言えますね。。
4.クッション性がアップ
これは裏地に使用する不織布の厚さにもよります。
ラグに元々柔らかい素材である不織布を足すことで、厚みも増しクッション性がアップします。
5.床暖房・ホットカーペット対応のラグが多い
滑り止めが付いている場合は注意が必要ですが、ほとんどの不織布裏地のラグでは床暖房・ホットカーペット、ともに対応しているものが多いですね。
まとめ
不織布がもたらす効果、おわかりいただけたでしょうか?
以前は麻張りのラグも多かったのですが、麻自体が高価になってしまったため今ではあまり見られなくなりましたね。
安価な不織布がもたらす費用対効果を考えると、ある意味当然かもしれませんね。
不織布の厚みはラグによって違いますし、モノによっては滑りやすかったりします。
けれどやはり、様々な効果をもたらしていることを考えると、不織布のラグに欠かせないモノになりつつあると言えますね。
なんなら「不織布様様」と言うべきでしょうか…笑
以上、ラグでよく見かける不織布って一体どんなもの?でした。